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”免疫”のチョコット知識② 抗体産出メカニズム

 

花野井薬局150

“免疫”のチョコット知識②

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 生体防御反応には

①自然免疫(innate immunity)と

②獲得免疫(acquired immunity)とがあり、

これらはお互いに協力連携して、侵入した異物を破壊します。

 

 

免疫とバイキン

 

抗原として細菌(Bacteria)が生体に侵入した場合を想定しましょう。

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大腸菌

[大腸菌]

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*[抗体産出メカニズム]

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免疫

自然免疫

細菌が体内に侵入すると、侵入場所には好中球がまっ先に駆けつけ集合し、細菌の貪食を始め、そして25個程度の細菌を食べた後、破裂して細菌ともども死んでしまいます。

 

好中球[イメージ図]

(好中球と細菌の死骸=膿、眼脂、耳漏、痰など)

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自然免疫 次に、好中球と同様の働きをするものに単球のマクロファージがありますが、好中球よりも大きく「大食細胞」とも呼ばれ、アメーバーのように移動しながら触手を伸ばし、細菌などを包みこんで消化してしまいます。

 

マクロファージ[イメージ図]

1個のマクロファージは100個程度の細菌を食します。 さらに、マクロファージは細菌を貪食しながら、間脳視床下部体温中枢を刺激(サイトカインの一種インターロイキン1)して体温を上昇させ、白血球の働きを活発にします。

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また、単球の樹状細胞細菌に対して食作用、飲作用をしながら、その細菌(抗原)の情報をリンパ球成分のT細胞(ヘルパーT細胞)に伝達(モノカイン)するという重要な役割を担っています。

 

樹状細胞 [イメージ図]

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獲得免疫 樹状細胞から情報を得たT細胞は細菌が「自己」か「非自己」かを見分け、

「非自己」と認識した場合は、B細胞に抗体産出の指令(リンフォカイン)を発します。

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T細胞には抗体産出を促進するヘルパーT細胞、逆に抑制する制御性T細胞などがあり、免疫系の抗体産出の促進と制御の中心となっています。

 

T細胞[イメージ図]

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)はこのヘルパーT細胞を破壊します。→後天性免疫不全症候群(AIDS]

 .

獲得免疫 ヘルパ-T細胞から抗体産出の指令を受けたB細胞は分化・成熟してプラズマ細胞形質球)となります。

 

B細胞[イメージ図]

(通常、形質球の白血球百分比は0%)

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獲得免疫 さらに、プラズマ細胞は、特定の抗原(ここでは特定の細菌)に対応する特定の抗体(免疫グロブリン IgG)を血清中に大量に産出し、この抗体が細菌を攻撃(抗原抗体反応)して死滅させてしまうのです。

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この時点で制御性T細胞が働いて抗体産出を中止させ、生体は細菌侵入前の状態に戻ります。

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ここで重要なことを2点あげておきます。

  1点目は侵入してくるあらゆる抗原(無限の物質)に対して生体は、それにおのおの「専門」に対応できるB細胞をあらかじめ用意してあり、抗体を速やかにつくるということ。

  2点目は、生体は一度侵入した異物(抗原)を「記憶」していて同じ異物が再び侵入したとき、その異物に対応するB細胞は一度目よりすばやく大量の抗体をつくり、正確かつ迅速にその異物を撃退するということ。

 

  実はこの抗体が、「体液性免疫」と呼ばれるものです。

 

これに対して、直接異物に作用する免疫反応は「細胞性免疫」といいます。

 

  生体内に侵入する外敵にはさまざまな種類があります。  万一、これらの外敵が防衛システムを突破して生体内に侵入した場合には、攻撃システムの免疫担当細胞(細胞性免疫)と抗体(体液性免疫)との見事な連携プレーによって発症を未然に防ぎます。
もちろん、侵入外敵が勝てば生体は発病するし、免疫が優れば予防にもなり治癒もします。

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免疫反応.

*[免疫の具体例]

 まず、インフルエンザ菌b型ワクチン(Hibワクチン=不活化ワクチン)やジフテリア菌、百日咳菌、破傷風菌に対するワクチン

(いずれも不活化ワクチン)。

 結核菌に対するBCG予防接種(生ワクチン=弱毒生菌ワクチン)や小児麻痺に対するポリオ生ワクチンなど。

 これらは外敵の侵入に備えて前もって抗体をつくっておくものです。

 

 マムシやハブに咬まれた時の抗毒素血清療法。

(ウマ血清蛋白に対する血清病がしばしば現われます。)

 

 また、一度罹患すれば終生免疫を獲得するといわれている麻疹(はしか=生ワクチン)や風疹(三日はしか=生ワクチン)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ=生ワクチン)など。

 (この“二度なし現象”の説は現在否定されつつあります。)

 

 輸血や臓器移植時の拒絶反応

(角膜移植は拒絶反応なし。輸血や骨髄移植も条件が適合すれば一部可ー免疫寛容)。

 

 さらに、自己抗原(自分の体細胞や組織)に対しては抗体や感作Tリンパ球が産生されないのが原則ですが、これが時として破られることがあります。

 代表的なものが全身性エリテマトーデス(SLE)や慢性関節リウマチ、橋本病(甲状腺機能障害)、重症筋無力症などの自己免疫疾患 。

 

 そして、現在盛んなバイオテクノロジー(Biotechnology)によるエイズ(AIDS)や癌(Carcinoma)への対策などなど。

 

 

 

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