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ビタミンのチョコット知識⑨ ビタミンD

ビタミンのチョコット知識⑨
ビタミンD

.脂溶性ビタミン

-2 ビタミンD(VitaminD)

 ビタミンDには植物性のエルゴステロール由来のビタミンD2と、動物性の7-デヒドロコレステロール由来のビタミンD3とがあります。どちらも、ヒトにおいて同様に変換され等しい生理活性を示します。

 ビタミンD3は、コレステロールが生合成される際の中間代謝産物7-デヒドロコレステロール(7-Dehydrocholesterol)紫外線が照射されて起こる光化学反応と、さらに、体温によって起こる熱異性化反応によってつくられます。この反応は動物の皮膚表面でも進行すると考えられています。

  ビタミンD2は、植物ステロールのエルゴステロール(Ergosterolが植物体のなかで紫外線照射を受けて起こる光化学反応と、ついで、気温によって起こる熱異性化反応によってつくられます。  

熱中症   

デヒドロコレステロール

 ヒト体内においては、ビタミンD2、D3ともに同等の生理活性を示します。

 

 ビタミンDの供給源として
① ビタミンD2、D3そのものを食べる。
② ビタミンD2の前駆体やプロビタミンD3を摂取する。
③ 紫外線を浴びて皮膚でビタミンD3をつくる。
の3つのパターンがあります。

  体内のビタミンDはまず、肝臓において代謝され蓄えられます。その後、腎臓に運ばれ、副甲状腺ホルモン(パラトルモン Parathormone)の刺激があるとさらに代謝され、活性型ビタミンDとなります。

 活性型ビタミンD

 活性型ビタミンD

   小腸におけるカルシウム(Ca)の吸収の促進

  腎臓でのCaの再吸収

 ③ 骨吸収により 

パラトルモンや甲状腺ホルモン(カルシトニン Calcitonin)とも協力して

         血中のCa濃度を一定に保つ

                              などの働きをします。

 パラトルモンの作用
     破骨細胞に作用してCaを骨から移動させ、血中Ca量を上昇させる。
・・・骨吸収

 ◎カルシトニンの作用
.骨芽細胞に作用してCaの骨への沈着を促し、血中Ca量を低下させる。
・・・骨形成

 ビタミンDは

1. 血中のCa濃度の維持と
2. 骨の形成
などに関与しています。

 

1. 血中Ca濃度を一定に維持

  血中Ca濃度が低い場合はパラトルモンが分泌され、ビタミンDが活性化されます。活性型ビタミンDは小腸でのCaの吸収促進、それと腎臓でのCa再吸収促進、骨からの骨吸収により、血中のCa濃度を上昇させます。

 また、血中Ca濃度が正常もしくは高い場合はカルシトニンが分泌され、活性型ビタミンDの活性が抑えられるか、もしくは不活性化され、血中のCa濃度の上昇は抑制されます。

 

パラトルモンとカルシトニン

  この作用により、血中のCa濃度は一定に保たれています。

 2. 骨の形成

  骨も皮膚や筋肉と同じように新陳代謝を繰り返しています。古い骨を壊し、新しい骨をつくることにより骨のしなやかさや強度を保持しています。
これを骨のリモデリング(Bone remodeling:骨再構築)といいます。
.

骨2

Ca:カルシウム Mg:マグネシウム P:リン

 .

 

 この重要な働きをしているのが破骨細胞と骨芽細胞です。

 ビタミンDは破骨細胞の骨組織破壊(骨吸収)と骨芽細胞の骨組織形成(骨形成)とにかかわることより、骨のリモデリングを正常に維持します。

   ビタミンDの非Ca作用

  1.がん細胞の増殖抑制作用・正常細胞への分化誘導作用

   活性型ビタミンDはがん細胞の増殖メカニズムに幅広い範囲でかかわっています。

 2.パラトルモンの産生と分泌抑制作用

   活性型ビタミンDは血中Ca濃度の上昇作用を利用してパラトルモンに影響を与えます。

 3.免疫調節作用

    活性型ビタミンDはマクロファージの貪食作用とナチュラルキラー(NK)細胞の活動を活発します。

 4.ビタミンDは、認知能力に良い影響を与える

  • 中枢神経系全体に渡って受容体が存在し、アルツハイマー病やパーキンソン病との関連が指摘されています。
  • 神経刺激伝達物質モノアミン(ドーパミン、ノルアドレナリンなど)生成にビタミンDが関与しています。

認知症対策としてビタミンDの可能性を示す報告が最近増えており、要注目といえます。

関連リンク: Study: Link Between Vitamin D and Dementia Risk Confirmed

                                                               などの作用があります。

 

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Caの働き

 Caは骨や歯の形成以外に、1.筋肉の収縮、2.神経の興奮の抑制、3.血液凝固、4.血圧のコントロール 

    などにかかわっています。

 

1.筋肉の収縮

筋肉細胞内にはミトコンドリアに沿ってアクチンフィラメント(Actin filament)とミオシンフィラメント(Myosin filament)のたんぱく質が無数に走っています。ここに、Ca2+とATPが供給され、さらに、電気的刺激が加わるとアクチンフィラメントがミオシンフィラメントに滑り込むことにより、筋肉の収縮が起こります。
 

アクチン、アクトミオシン

2.神経の興奮の抑制

 Ca2+が神経シナップス内に流入すると、神経伝達物質が放出されます。Ca2+は興奮や緊張などの刺激に対する神経の感受性を緩和し、ストレスをやわらげる効果があります。

ストレス解消法

.

3.血液凝固

 血管が損傷を受け出血すると血小板が壊され、複雑な過程で生成された活性トロンボプラスチンが血しょう中に遊離されます。
これが、ビタミンKの関与により合成された血しょう中のプロトロンビンを、Ca2+の存在のもとでトロンビンに活性化し、活性化されたトロンビンはフィブリノーゲン(繊維素原)をフィブリン(繊維素)にします。  このフィブリンが血管の損傷部を網状に覆い、血球と一緒に血ぺいを形成し血管壁を塞いで出血を止めます。

血小板破壊

[血液凝固のしくみ].

4.血圧のコントロール

   カルシウム摂取が慢性的に不足すると副甲状腺ホルモン(パラトルモン:Parathormone)が分泌されます。パラトルモンは破骨細胞に作用して骨のカルシウムを血液に溶かし(骨吸収)、血液中のカルシウム濃度を正常に戻そうとします。

 食べ物からのカルシウムが十分でなく骨のカルシウムが不足しているにもかかわらず、体内にはカルシウムが満ち溢れているという矛盾した状態になります。(カルシウム・パラドックス)
このとき、パラトルモンはカルシウムを細胞内にも取り込む働きをするため、血管の平滑筋にカルシウムが入り、筋肉を収縮させます。  これにより血管の内側が狭くなり、高血圧を引き起こします。
さらに、カルシウムの摂取量が少ない人ほど尿へのナトリウム排泄が少ないことが知られています。
反面、カルシウムを多く摂るとナトリウムの利尿(尿中にナトリウムが多く排泄)が起こり、血圧が下がります

.

血圧測定

 

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    ●欠乏症:くる病(子ども)、骨軟化症(大人)、骨粗しょう症など

    ●過剰症:高カルシウム血症、尿路結石、吐き気や嘔吐など  

    ◎多く含まれている食品:マグロ、ヒラメ、乾燥しいたけ、きくらげなど

マグロカレイシイタケ

 

 

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