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“ホルモン”のチョコット知識② 視床下部


“ホルモン”のチョコット知識②
視床下部

Ⅰ.視床下部

 視床下(hypothalamus)は間脳の一部をなし、視床(thalamus)の下方に位置し、種々の神経が連絡する中継点となっている重要な器官です。

 また、視床下部はいくつかのホルモンを産生し、その下に隣接した、脳下垂体前葉と中葉への命令は視床下部から血液中に放出されるホルモンで伝えられ(腺性下垂体)、脳下垂体後葉へは視床下部から神経を介して直接命令が伝えられます(神経性下垂体)。

主な内分泌腺

[主な内分泌器官]

 と、すれば、ホルモンの分泌と自律神経をコントロールしているのは、大脳の下にある間脳(視床、視床下部、松果体、脳下垂体)、その間脳を構成している視床下部といえます。視床下部は内分泌の中枢器官です。

 

視床下部・脳下垂体

[間脳]

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間脳.

 そして、視床下部がホルモンを分泌すると、さらに、その下にある脳下垂体のホルモンの分泌が促進されたり、抑制されたりします。

視床下部
  ここで、神経系について少し。

  神経系は中枢神経系と末梢神経系とに分けられます。.

神経

 さらに、末梢神経系の自律神経には交感神経と副交感神経という、対照的な働きをする2種類の神経があります。.

自律神経

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    視床下部では9種類のホルモンがつくられています。

 視床下部でつくられるホルモンのうち、7種類脳下垂体前葉と中葉(腺性下垂体)に向けて血液を介して放出分泌されます。

   脳下垂体動脈から脳下垂体門脈を経て、脳下垂体の前葉と中葉のホルモン産生細胞を刺激し、その産生と分泌を調節します。
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 ◎ 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)

    脳下垂体からの甲状腺刺激ホルモンの産生・分泌を促進します。

甲状腺

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 ◎ 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)

          脳下垂体からの副腎皮質刺激ホルモンの産生・分泌を促進します。

泌尿器

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  ◎ 性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)

      脳下垂体からの性腺刺激ホルモンの分泌を促します。

sex

  ◎ 成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)

      脳下垂体からの成長ホルモンの産生・分泌を促進します。

十二単

  ◎ プロラクチン放出因子 (PRF)

      脳下垂体からのプロラクチンの産生・分泌を促します。

おっぱい

  ◎ 成長ホルモン抑制ホルモン

      ソマトスタチンとも呼ばれ、脳下垂体からの成長ホルモンと 甲状腺刺激ホルモンの分泌を抑制、さらに、消化管などからも分泌され、各種ホルモンの分泌を抑制します。とくに、膵臓のδ細胞からのソ マトスタチンはグルカゴンとインスリン、2つのホルモンの分泌量の微調整をおこないます。
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 ◎ プロラクチン放出抑制因子(PIF)

      脳下垂体からのプロラクチンの放出を抑制します。

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 また、視床下部でつくられる、のこり2種類のホルモンは、長く伸びた神経軸索を経て運ばれ、脳下垂体後葉(神経性下垂体)から分泌されます。.

    ◎ バソプレッシン(vasopressin)

            体内の水分量を調節します。

    ◎ オキシトシン(oxytocin)

    出産時に子宮筋収縮作用と乳汁射出作用を示す。
また、「幸せホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質で、脳や身体に働きかけ、温かい感情をもたらしたり、ストレスを緩和したりする作用をもっています。
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 視床下部には全身の感覚神経からもたらされる情報が集まってきます。

 たとえば血圧の変動、体温の変化などいろいろな状況に応じて、視床下部ホルモンが分泌され、脳下垂体を刺激します。

  視床下部の刺激を受けて、脳下垂体ホルモンの産生・分泌が亢進すると、甲状腺、副腎皮質、性腺などの  次の内分泌器官が刺激されます。

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視床下部
(ホルモン産生 脳下垂体からのホルモン分泌の促進・抑制を指示)

脳下垂体
(各内分泌器官へのホルモンによる指令)

各内分泌器官
(ホルモン分泌)

ホルモンによる作用

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  これらの内分泌器官から分泌されるホルモンによって、末梢の組織の代謝活動が変わり、 恒常性の維持、身体の成長や生殖機能の調整が実行されます。

 ホルモンの効果が得られて末梢の状態が調節されると、その刺激が視床下部に伝わり、視床下部ホルモンの分泌が抑制されます。(負のフィードバック)

 このように、視床下部から分泌されるホルモンは、フィードバック機構により常に一定に保たれるようになっています。

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脳[脳と脊髄のイメージ図]

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