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“ホルモン”のチョコット知識⑤ 副甲状腺

花野井薬局150

“ホルモン”のチョコット知識⑤

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Ⅳ.副甲状腺

  甲状腺(thyroid gland)は首の前側、鎖骨の上、”のどぼとけ”のすぐ下に、蝶が羽を広げたような形で気管を包み込むようにあり、縦4cm、厚さ1cm、重さ15g程度の小さな臓器ですが、

 副甲状腺(parathyroid gland)は上皮小体とも呼ばれ、その甲状腺の背面に左右2対づつ計4個ある小さな内分泌器官で、甲状腺とは独立した機能をもっています。

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主な内分泌腺

[主な内分泌器官]

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甲状腺と副甲状腺

 甲状腺

[甲状腺前面]

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甲状腺・副甲状腺

[甲状腺背面]

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 副甲状腺は血中カルシウム濃度の低下の刺激を受けると、副甲状腺ホルモン パラトルモン(parathormone:PTH)を合成分泌します。そして、骨芽細胞による骨形成を抑制するとともに、腸管からのカルシウム吸収を促進して血中カルシウム濃度を上昇させます。

 これは、甲状腺から分泌されるホルモン カルシトニンとちょうど反対の働きをします。

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ホルモンの働きleft

ホルモンの働きright

[ホルモンとその働き]

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 カルシウム(Calcium)は、骨に人体のカルシウムの99%が存在しています。また、血液中には骨の1万分の1の濃度(9~11mg/dℓ)が含まれていて、この濃度は濃くも薄くもならないで一定の濃度に厳密に保たれています。
さらに細胞にも血液中の1万分の1の濃度のカルシウムが含まれています。


カルシウム

毎日十分に摂取することを心がけたいミネラルの一つです。

 

 

ところで、カルシウム

 1.   骨や歯の形成

 2.  血液凝固

 3.   筋肉の収縮

 4.   神経の興奮の抑制

 5.   血圧のコントロール

          など重要な役割を担っています。

 

1.骨や歯の形成

 カルシウムは丈夫な骨や歯をつくります。骨はカルシウムの貯蔵庫といわれ、必要に応じてカルシウムを取り入れたり(骨形成)、血液中に溶出させたり(骨吸収)します。

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パラトルモンとカルシトニン[パラトルモンとカルシトニン]

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 骨も皮膚や筋肉と同じように新陳代謝を繰り返しています。古い骨を壊し、新しい骨をつくることにより骨のしなやかさや強度を保持しています。 ー  骨のリモデリング(Bone remodeling:骨再構築)

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骨2

Ca:カルシウム Mg:マグネシウム P:リン

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 この重要な働きをしているのが破骨細胞骨芽細胞です。

 

 骨組織破壊(骨吸収)をする破骨細胞と骨組織形成(骨形成)をする骨芽細胞はビタミンDなどの関与により、骨のリモデリングを正常に維持します。

 

2.血液凝固

  血管が損傷を受け出血すると血小板が壊され、複雑な過程で生成された活性トロンボプラスチンが血しょう中に遊離します。
これが、ビタミンKの関与により合成された血しょう中のプロトロンビンを、Ca2+の存在のもとでトロンビンに活性化し、活性化されたトロンビンはフィブリノーゲン(繊維素原)をフィブリン(繊維素)にします。 このフィブリンが血管の損傷部を網状に覆い、血球と一緒に血ぺいを形成し血管壁を塞いで出血を止めます

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血小板破壊

[血液凝固のしくみ]

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3.筋肉の収縮

  筋肉細胞内にはミトコンドリアに沿ってアクチンフィラメント(Actin filament)とミオシンフィラメント(Myosin filament)のたんぱく質が無数に走っています。ここに、Ca2+とATPが供給され、さらに、電気的刺激が加わるとアクチンフィラメントがミオシンフィラメントに滑り込むことにより、筋肉の収縮が起こります。

 

筋肉

アクチン、アクトミオシン

[筋肉の収縮]

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4.神経の興奮の抑制

 Ca2+が神経シナプス内に流入すると、神経伝達物質が放出されます。

 Ca2+は興奮や緊張などの刺激に対する神経の感受性を緩和し、ストレスをやわらげる効果があります。

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5.血圧のコントロール

  カルシウム摂取が慢性的に不足すると副甲状腺ホルモン パラトルモンが分泌されます。パラトルモンは破骨細胞に作用して骨のカルシウムを血液に溶かし(骨吸収)、血液中のカルシウム濃度を正常に戻そうとします。

 

 食べ物からのカルシウムが十分でなく骨のカルシウムが不足しているにもかかわらず、体内にはカルシウムが満ち溢れているという矛盾した状態になります。(カルシウム・パラドックス)

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 このとき、パラトルモンはカルシウムを細胞内にも取り込む働きをするため、血管の平滑筋にカルシウムが入り、筋肉を収縮させます。  これにより血管の内側が狭くなり、高血圧を引き起こします。

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 さらに、カルシウムの摂取量が少ない人ほど尿へのナトリウム排泄が少ないことが知られています。

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反面、カルシウムを多く摂るとナトリウムの利尿(尿中にナトリウムが多く排泄)が起こり、血圧が下がります

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血圧測定

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副甲状腺ホルモン分泌過剰(副甲状腺機能亢進)

        ○骨粗しょう症

        ○尿路結石

        ○高カルシウム血症(口渇、胸焼け、吐き気、便秘など)                                                                                                                                                       など

副甲状腺ホルモン分泌不足(副甲状腺機能低下)

       ○テタニー症

       ○手足のこむら返り

       ○低カルシウム血症                                など

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[参考]

RI検査

         *甲状腺 シンチグラフィー   123I、99mT

         *副甲状腺シンチグラフィー   99mT

I:ヨウ素  Tc:テクネシウム)

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