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主な病原微生物のチョコット知識⑥梅毒トリポネーマ ⑦回帰熱ボレリア ⑧ライム病ボレリア ⑨レプトスピラ-インテロガンス

 

主な病原微生物

2017主な病原微生物

 

トリポネーマ属(Treponema)
⑥梅毒トリポネーマ(Treponema pallidum)

ボレリア属(Borrelia)
⑦回帰熱ボレリア(Borrelia recurrentis)
⑧ライム病ボレリア(Borrelia burgdorferi)

レプトスピラ属(Leptospira)
⑨レプトスピラ-インテロガンス(Leptospira interrogans)

 

スピロヘータ(Spirochaeta)とレプトスピラ(Leptospira)は細長いらせん状で、特有のらせん運動を行なうグラム陰性の細菌群です。

 

スピロヘータ、レプトスピラ

 

 らせん菌はらせん状でない菌に比べて運動の速度は遅いが、ふつうの細菌では動けないような粘調な液体や粘膜などの中でも移動することができ、粘膜組織への感染を引き起こす有利な性質をもっています。

 トリポネーマ属やボレリア属、また、レプトスピラ属にはヒトに病原性を示す細菌が属しています。

 

梅毒トリポネーマ(Treponema pallidum)

 

梅毒トリポネーマ

 

[特徴]

 性感染症の1つ、梅毒の病原体で、活発な回転運動をする細菌です。

 ほとんどが性行為で感染し、性交の際の接触により皮膚粘膜のわずかな傷からも病原体は侵入します。

 性行為のほか母体から胎児への経胎盤感染や輸血による感染もあります。

 

 一般的に梅毒はつぎのように進行します。

梅毒第1期  感染後3週

   病原体は性行為により粘膜または皮膚から侵入します。

 母体に感染があると胎児に経胎盤感染し、早産.死産となります。(先天梅毒)

 感染約3週間の潜伏期後(10日~30日)、病原体の感染局所(陰茎、外陰部、膣、口唇など)に紅い硬結や硬い潰瘍(硬性下疳)を形成しますが、その後治癒します。

 さらに、 病原体侵入所属リンパ節は硬く腫れるが痛みはありません。

 しばらく、無症状で経過します。

 

梅毒第2期  感染後3ヶ月

  感染後約3ヶ月を経過すると、病原体は血液により散らばり、全身の皮膚、粘膜にバラ診、丘疹、膿疱などの梅毒疹が現われます。  梅毒疹は梅毒性バラ疹や丘疹性梅毒疹、扁平丘疹といわれ、皮疹の浸潤が強い割には自覚症状はありません。  梅毒反応は強陽性を呈し、高い抗体価を示します。消退と再発を1~3年間にわたり繰り返します。

 

梅毒第3期  感染後3年

  感染後3年を経過すると皮膚の潰瘍と各臓器にゴム腫がみられるようになり、動脈には大動脈炎や大動脈瘤などをきたします。

 

梅毒第4期  10年以上

   感染10年以後は脳、脊髄など中枢神経実質が障害され、運動障害や知覚障害、記憶障害、麻痺性痴呆などが現われます。

 

    発疹などの症状の発現が認められる梅毒  →顕性梅毒

    発疹などの症状の発現が認められない梅毒→潜伏梅毒

[治療]

 合成ペニシリン系の大量投与が行なわれますが、ペニシリンアレルギーのある場合は、マクロライド系、テトラサイクリン系の抗生物質が用いられます。ただ、

 抗菌剤投与開始2~24時間後に、菌体破壊により大量の菌体成分が漏出することで、発熱、悪寒、頭痛などの病状の増悪が起こることがあります。

 

回帰熱ボレリア(Borrelia recurrentis)

 

 

 アタマジラミ

[シラミ]

 

[特徴] 

  回帰熱ボネリアは、回帰熱の病原体です。

 不規則なラセン回転数の少ない0.3μm*9~16μmの大きさの、熱に対して抵抗性の弱い、シラミによって媒介される菌です。 

  この菌に感染すると3~10日間の潜伏期ののちに悪寒を伴った急激な発熱と頭痛、筋肉痛を発症します。

 3~5日間の発熱期のあと急激に解熱します。この発作は3~10回、周期的に繰り返します。

[治療]

治療薬にはペニシリン系やテトラサイクリン系抗生剤が使われます。

 

ライム病ボレリア(Borrelia burgdorferi)

 

ダニ

[ダニ]

 

[特徴] 

 ライム病ボレリアはライム病の病原体で、0.2~0.5μm*3~20μmの大きさのマダニによって媒介されるラセン状桿菌です。

 この菌に感染すると、吸血部の遊走性紅斑、インフルエンザ様症状で発症し、発熱や関節痛、筋肉痛、髄膜炎、神経麻痺などを起こします。

[治療]

治療薬としてアモキシリンやテトラサイクリン系抗生剤、マクロライド系抗生剤が有効です。

 

レプトスピラ-インテロガンス(Leptospira interrogans)

 

水たまり

 

[特徴]

 レプトスピラーインテロガンスは人畜共通感染症の1つで、感染すると発熱を主訴とし、黄疸と粘膜の出血を伴い、その後、腎不全や循環不全、心筋炎をきたすこともある、黄疸性レプトスピラ症(ワイル病)の病原体です。

 この菌は水たまりなどに生息し、細いラセン状で、両端が鉤状に曲がっています。

 鞭毛があり、運動性のある偏性好気性菌(酸素下でないと増殖できない菌)です。

[治療]

治療薬として、テトラサイクリン系抗生剤が著効を示し、ペニシリン系やアミノグリコシド系も有効です。

 

コルク抜き

 

 

 

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