感染症のチョコット知識② 主な病原微生物
感染症の原因となる原生動物や細菌、真菌、リケッチア、ウィルスなどを病原微生物といいます。
主な病原微生物
このなかで細菌(Bacteria)は、その形態と性質により、つぎのように分類されています。
形が丸い球菌と“さお”状に細長い桿菌とに。
さらに、それらの細菌はグラム染色で染まるもの〔グラム陽性菌〕と染まらないもの〔グラム陰性菌〕とに分けられます。
#主な細菌
[G(+):グラム陽性、 G(-):グラム陰性] 胞子(芽胞)<参考>赤血球-7µm、卵白アルブミン-4nm
グラム陽性球菌 |
・・・ | 上気道感染症、眼科領域感染症、皮膚科領域感染症、敗血症などの原因菌。 |
グラム陽性桿菌 |
・・・ |
結核、ジフテリアなどの原因菌の偏性好気性菌(酸素を必要とする菌)、破傷風、ボツリヌス食中毒などの原因菌の偏性嫌気性菌(酸素があると死滅する菌)など重篤な疾患を引き起こす細菌が多い。 |
グラム陰性球菌 |
・・・ | 淋疾、髄膜炎などの原因菌。 |
グラム陰性桿菌 |
・・・ | 腸内細菌が多い。腸管感染症、泌尿器科領域感染症など、とくに日和見感染症の原因菌。 |
30分に1回分裂する細菌1個の10時間後の細菌数は
220個、約100万個になります。
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細菌の増殖
1個の細菌が分裂して2個になり、この新生された2個の細菌が次の分裂を始めるまでの時間を世代時間(Generation time)といいます。
栄養や培養温度などの環境にもよりますが、通常、最適の条件下では、大腸菌などの普通の細菌の世代時間は20~30分、結核菌の世代時間は4~5時間といわれています。
たとえば世代時間が20分の細菌 a個 は24時間後には理論上 a×272 個 まで増殖するはずです。しかし実際には培地の栄養不足や有害な代謝産物の蓄積などによる環境条件の悪化により、分裂速度が鈍るとともに死滅菌も増加するため、
培地1ml中の生菌数は多くても 1~5×108 個程度です。
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