抗生物質のチョコット知識④
化学療法剤
海外旅行で羽をのばしてきた男性諸氏が、泌尿器科の門をくぐる数が増えてきたといわれています。(男性の場合は顕著な症状を訴えるが、女性は無自覚のため慢性化し、これがまた病原菌伝播のもとにもなります。)
淋疾は梅毒(スピロヘータ)、軟性下疳(グラム陰性桿菌)、そ径リンパ肉芽腫(クラミジア)とともに代表的な性感染症( STD )の一つで淋菌(グラム陰性球菌: Neisseria gonorrhoeae )がその原因菌です。 淋菌は尿道、性器、眼などに親和性があり、付着すると傷がなくても炎症を起こします。
治療としてはペニシリン系、セフェム系抗生物質の内服薬または、注射薬を投与します。 この場合、ピンポン球のように淋菌が男女間を往復して再発を繰り返すのを防ぐには必ず男女同時に治療を行ない、その期間は禁欲が望ましいとのことです。
ところで、化学療法剤とは抗生物質とサルファ剤などの狭義の化学療法剤とを指し、抗生物質といえば化学療法剤と同義語として使われています。
. 化学療法剤 |
抗生物質
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化学療法剤 |
*抗生物質
・主としてグラム陽性菌に作用するもの
・主としてグラム陰性菌に作用するもの
・主としてグラム陽性.陰性菌に作用するもの
・主としてグラム陽性菌、マイコプラズマに作用するもの
・主としてグラム陽性.陰性菌、リケッチア、クラミジアに作用するもの
・主として抗酸菌に作用するもの
・主として真菌に作用するもの
・その他の抗生物質製剤(複合抗生物質製剤を含む)
*化学療法剤
・サルファ剤
・抗結核剤
・治らい剤
・合成抗菌剤
・抗ウイルス剤
・その他の化学療法剤
化学構造による抗生物質(化学療法剤含む)の分類
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