核酸のチョコット知識⑤
たんぱく合成
核酸(DNA,RNA)は遺伝やたんぱく合成にかかわり、生命活動の基本を担い、生命体の誕生から成長、老化、死までを支配し、その生命体が生存するための必要かつ最も重要な物質です。
[核酸(DNA)の二重らせん構造](模式図)
DNAは、染色体を構成し、遺伝情報を伝えたり、たんぱく合成の際にはアミノ酸の配列順序(たんぱく質の構造)を規定します。
一方のRNAは、細胞質や核の仁の中にあり、染色体のDNAの情報を写し取ったり(伝令 messenger:m-RNA)、活性アミノ酸を運搬したり(転移 transfer:t-RNA)、たんぱく合成の工場になったり(リボゾーム ribosome:r-RNA)N)します。そして、
DNAの情報を
RNAが転写(Transcription)、翻訳(Translasion)して
アミノ酸を組み立てて、特定の新しいたんぱく質をつくるのです。
① | DNAの一部(遺伝子部分)の結合がはずれ、二重らせんがほどける。 |
② | 一方のDNA鎖にRNAのリボヌクレオチドが相補的に結合し、m-RNAが合成される。 (転写) このm-RNAは、 前駆mーRNAの不要な部分(イントロン)を除外し、エキソンを組み合わせて再構成を起こしたmRNA。…スプライシング |
③ | m-RNAが核膜孔を抜けて細胞質に移動し、r-RNAに付着する。 |
④ | 細胞質中のt-RNAがそれぞれ特定の活性アミノ酸と結合し、r-RNAへと移動する。 |
⑤ | r-RNAがm-RNA上を動くとき、m-RNAの情報(暗号:コドン)に対応した活性アミノ酸をもつそれぞれのt-RNAが、m-RNAの端から順にそれぞれの活性アミノ酸を連結させる。 (翻訳) |
⑥ | r-RNAの中の連結した活性アミノ酸は停止の命令がでるまで結合し続ける。できあがったポリペプチド鎖がr-RNAから離れ、たんぱく質ができる。 |
[たんぱく合成の解説]
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