肝臓のチョコット知識⑩
肝臓作業能力検査
③コリンエステラーゼ(ChE:Cholinesterase)
この酵素はアセチルコリンをコリンと酢酸に分解する働きをしています。
コリンエステラーゼはアルブミンやフィブリノーゲンと同様、肝臓だけでつかられるもので血清中の量を測定すると肝臓の作業能力を調べることができます。主として肝炎や肝硬変の重症度を測定したり、病状の経過を診断するのに用いられます。
基準値は、ChE 100~240U/L
(2,3-ジメトキシベンゾイルチオコリン基準法)です。
この検査はアルブミンと比較することにより、肝疾患とネフローゼ症候群を伴別するのにも役立ちます。つまり、肝疾患ではコリンエステラーゼとアルブミンの増減がほぼ一致しますが、ネフローゼ症候群ではアルブミンが減少してコリンエステラーゼは変化しないか、やや、上昇します。
数値が低い場合 → 肝硬変など
数値が高い場合 → ネフローゼ症候群など
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