薬物乱用のチョコット知識②
A10神経 薬物依存
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A10神経による快感のシステム(ドーパミンが関与)に働きかけ、日常的には絶対に感じられないような快感をもたらすものが麻薬や覚せい剤です。
それゆえに、いったん関わりをもつと、それに依存したり、中毒に陥ったりします。
薬物使用によって一時的に得られる多幸感や快感をまた得ようとするため(精神的渇望)、または薬物投与を中断することによって生じる苦痛からのがれようとするため(肉体的離脱症状)、薬物を欲するようになる状態を依存(Dependence)、さらに、依存性のために、その薬物の服用をし続けて、健康がおかされる状態を中毒(Addiction)といいます。
ここで、物質や行動におぼれる状況は嗜癖(Addiction-広義)といわれています。
嗜癖には依存と狭義の嗜癖があります。
依存…..薬物やアルコールなどの物質に渇望し、大切にしている家族や仕事、健康よりもはるかにその物質の使用を優先させること。
(薬物依存、アルコール依存、ニコチン依存など)
嗜癖…..行動がいきすぎてしまい、明らかに不都合が生じているにもかかわらず、その行動や衝動がコントロールできないこと。
(インターネット、ギャンブル、買い物、セックスなど)
さらに、薬物依存には精神的依存と肉体的依存があります。
薬物 依存 |
・・・ | 薬物使用によって生じる快感のために、使用を継続したいという渇望が生じ、しだいに使用量が増加し、やがて薬物なしでは通常の生活ができなくなり、個人および社会に悪影響を及ぼすこと。 |
薬物依存は人を殺傷するような毒性ではありません。しかし、
薬物依存には人の心を惑わせ人格を破壊し、麻薬や覚せい剤などの薬物から脱却できなくさせる恐ろしい毒性があります。
精神的依存 | ・・・ | 薬が切れたとき、いても立ってもいられなくなり、自分の欲求を満たすため薬を求め使用すること。 |
身体的依存 | ・・・ | 精神的依存の上に身体的苦痛が加わることで、薬が切れると苦痛に身を悶える離脱症状を生じます。 |
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