薬物乱用のチョコット知識⑥
酒 タバコ 緑茶 紅茶 コーヒー 抗精神薬
☆酒(エチルアルコール)
アルコール( LD50 =8000 ㎎/kg)は
- 胃で 20 %、小腸で 80 %が吸収され、
直ちに血液に入り、血液ー脳関門を通過して大脳に溶けこみ作用します。
そして、神経細胞を麻酔し、脳神経を酩酊させます。.
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飲酒によって
不安の軽減や緊張からの解放といった快感が得られるのは、
アルコールが間接的にドーパミンの遊離を促進するため、
ドーパミンの量が増えることによるものと考えられています。.
.アルコールは、
酵素(アルコール脱水素酵素やアルデヒド脱水素酵素など)により、
すぐに無害な炭酸ガスと水とに分解されます。
- アルコールは
分解過程でアセトアルデヒドという
悪質な猛毒物質(二日酔いの原因物質)をつくります。
- アルコール中毒の場合、
アセトアルデヒドが触媒となってドーパミンから麻薬同様の物質をつくりだします。
アセトアルデヒドがドーパミンと結合すると、
アルコールを繰り返し摂取したいという欲求を起こす作用のある
サルソリノール(Salsolinol)という物質が合成されることが
明らかになっています。
- アルコール中毒は麻薬中毒と同様に、
精神的依存と身体的依存とから脱却しにくくなります。
☆タバコ
- ニコチンは喫煙により極く微量体内に吸収されると
アセチルコリン受容体の一つニコチン性受容体に結合します。
そして、アセチルコリンと同様の作用をします。
ニコチンは、覚せい、学習、記憶や認識など脳の活動を高めたり、
自律神経系に働いて末梢血管を収縮させて血圧を上げ、
脳の血液量を増加させることにより清涼感を生じさせます。
しかし、喫煙を続けていると、
ニコチンがアセチルコリンの代わりに働いているため、
アセチルコリンの濃度が低下してしまいます。
そして、つねにニコチンをタバコから補充していないと、
アセチルコリンが不足した状態になります。
喫煙を中止すると離脱症状が起きるようになります。
- タバコには、
禁煙が禁酒よりも難しいといわれるニコチン中毒があります。
- タバコの煙やタールには
猛毒物質( 一酸化炭素、ベンゾピレンなど)が含まれていて
窒息や癌のもとにもなるので非常に危険です。
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☆緑茶、紅茶、コーヒー
主成分のカフェインは脳にはたらいて、
A系統神経の活動を高め脳を覚せいします。 そのうえ、
カフェインは副作用も依存性もほとんど生じません。
☆向精神薬
クロルプロマジン
メチルフェニデート
トリアゾラム
ニトラゼパム など
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