なにをいまさら、されど『アレルギー』(2)
アレルギーとアナフィラキシー
アレルギーとは“ある特定の物質に対する普通とは異なった過敏な反応”といわれています。
ある物質(異種たんぱくまたは Hapten =多糖類や類脂肪などが体内のたんぱく質と結びついたもの)が体内に侵入すると、生体はその物質を敵(抗原)と考え、その敵に対して戦う兵隊(抗体)を造り出します。
再度敵が侵入すると、敵と兵隊との間で、戦争が勃発(抗原抗体反応)し、その結果多数の死者(破壊されたマスト細胞)が続出します。
その死者からの腐敗臭に含まれる物質(ヒスタミン、セロトニン、ブラジキニン、 SRS、ロイコトリエン、プロスタグランジン など)が生体組織を傷つけ、いろいろな症状がでてくるのです。
※注)マスト細胞…アレルギー反応発現に関与する物質
ヒスタミン、セロトニン、ブラジキニン、SRS、ロイコトリエン
…アレルギー症状の発現に関与する物質
ここで、敵(抗原)に対して、過剰な抗原抗体反応が病的な経過を示すものを“アレルギー(Allergy)”といい、さらにショック症状などの、より過敏な反応が起こった状態を“アナフィラキシー(Anaphylaxis)”といいます。 これに対して、外部から侵入してくる異物(抗原)への生体防御機能が生体にとって有利に働く抗原抗体反応は“免疫(Immunity)”と呼ばれています。
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