なにをいまさら、されど 『アレルギー』(9)
アレルギー反応検査
アレルギー反応検査とは人間さまの病気の原因がアレルギーによるものかどうか(血液像検査、IgE検査)、さらに、アレルギーによるものであればその抗原は何か(皮膚反応検査、特異的IgE検査)を調べる検査です。
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血液像検査 | ・・・・・・ | 人間さまにアレルギー疾患があると、私達リンパ球と兄弟のような好酸球が増加します。白血球に対する好酸球の割合を調べればアレルギー疾患かどうかがわかります。 |
基準値 好酸球 5%以下
IgE検査 | ・・・・・・ | 人間さまの血清中に含まれるIgEを調べ、これが血清中にあればアレルギー疾患と判定できます。また、IgEの量を調べることにより、アレルギーの病気の経過や治療効果もわかります。血液を採取して酵素免疫測定法(EIA)やアイソトープ(放射性同位元素)を用いて血清中IgEを検出します。 |
基準値 IgE 0.0005mg/dl以下
血液像検査やIgE検査で異常値を示した場合の主な病気
アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患、寄生虫感染症(原虫除く)、肝疾患、膠原病など
皮膚反応検査 | ・・・・・・ | 疑わしいいろいろな物質(抗原)を人間さまの皮膚に接種して、その反応から、アレルギーの原因となっている抗原を見つける検査です。 |
検査法-プリックテスト、スクラッチテスト、パッチテスト、皮内テスト
特異的 IgE検査 |
・・・・・・ | 人間さまの血液を採取して、どの物質(抗原)に対して反応するIgE抗体を持っているかを見つける検査です。 |
検査の種類-マスト26アレルゲン検査、マルチアレルゲン検査、シングルアレルゲン検査
抗原となりやすい物質 | |
空気中から吸い込んでアレルギーを起こすもの | 花粉(スギ、ヒノキ、ブタクサ、カモガヤ、ヨモギ)、ダニ(死がい、糞)、かび(カンジダ、アスぺルギルス)、動物の毛やフケ(犬、猫、ウサギ、モルモット)、キノコ(シイタケ胞子)、繊維(絹・羊毛)、羽毛(ガチョウ、ニワトリ)、ユスリカなど |
食べ物 | 牛乳、牛肉、卵、鶏肉、豚肉、魚介類(サバ、サンマ、アジ、カツオ、イワシ、カキ、エビ、イカ、ウニ)、コンニャク、ソバ、パン、タケノコ、ヤマイモ、フキ、ホウレン草、ナス、大豆、コーヒー、ココア、ピーナツ、チョコレートなど |
薬 | 抗生物質、ホルモン剤、酵素剤、ピリン系薬剤など |
皮膚についてアレルギーを起こすもの | ウルシ、染料、化粧品、ニッケル、クロム、コバルト、ゴムなど |
虫さされ | ハチ、蚊など |
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