なにをいまさら、されど『心臓病』(10)
不整脈
<不整脈>
手首の動脈などで脈をとってみると、ふつうは規則正しいリズムで脈拍が感じられます。
しかし、このリズムがときとしてくずれることがあります。このリズムの異常が不整脈と呼ばれるものです。
一言で不整脈といっても脈が止まりそうなほど遅くなったり(徐拍)、逆に速くなったり(頻拍)、脈のリズムの乱れや脈がとんでしまったり(期外収縮)と、その状態は千差万別です。そして病気の人はもちろん、健康な人にもときどき不整脈は現われます。
心拍数 |
脈の乱れ:有(+);無(-) |
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1.正常心拍(56~99/分) | ![]()
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(-) |
脚ブロック |
(+) |
期外収縮(心室性、心房性) |
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2.徐拍性(55/分以下) | ![]()
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(-) |
洞性徐拍、房室接合部調律 |
(+) |
第二度房室ブロック |
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3.頻拍性(100/分以上) | (-) |
心室頻拍 |
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(+) |
心房粗動 |
[ 不整脈 ]
ここで脈拍数と心拍数は必ずしも一致するとは限りません。
なぜなら心室が収縮して血液を動脈へ送り出したところで、突然の刺激(期外収縮など)により私心臓が興奮すると、本来なら、まだ、拡張期で血液をとり込んでいる段階で、血液が私心臓に充満していないところに心室の収縮があれば心臓は空回りの状態となり、血液の拍出はありません。
つまり、心臓は収縮しているにもかかわらず血液が拍出されなければ当然、脈拍は触れません。この心拍数と脈拍数の差を脈拍欠損といいます。
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