さて、私心臓はいつもは規則正しく拍動を繰り返しています。
この拍動の調節はもちろん中枢神経(延髄にある心臓調節の中枢)の命令を受けているのですが、私心臓の中には「刺激伝導系」という特殊な繊維組織があり機能を統御しています。これにより私心臓は生体から切り離されても、条件さえ整えばしばらくの間は自動的に動き続けます。(心臓の自動能)
刺激伝導系
(心臓の収縮メカニズム)
① ↓ |
まず、上大静脈と右心房との接点にある「洞結節」の「ペースメーカー細胞」が収縮のリズムを作ります。 |
② ↓ |
この洞結節から発した電気信号の刺激は心房全体に広がり「房室結節」に集まります。このとき、心房が収縮して血液を心室に送り込みます。 |
③ ↓ |
つぎに、房室結節と隣り合う「ヒス束」にこの刺激が伝えられると心房が完全に収縮し終ります。 |
④ | さらにヒス束からの刺激は「右脚と左脚」とにわかれ「プルキンエ繊維」を通路として今度は心室全体に素早く広がります。この時点で心室の力強い収縮が起こります。 |
ここで、運動などにより体内のO2が不足したときなどは私心臓の拍動が速くなりますネ。
これは、体内のO2不足の刺激が延髄の心臓調節中枢から反射的に間脳(視床下部)の自律神経中枢に伝わり、
この刺激が交感神経を経由して洞結節に入り拍動を速めるからです。また、交感神経端末からノルアドレナリンが分泌されて洞結節が興奮しても拍動は速くなります。
さらに、ある種の刺激や心配ごとがあったり、驚いたり(精神活動時)しても脈は速くなりますが、これも交感神経の興奮の結果です。
これらのことから、私心臓は自律神経(交感神経は心機能亢進作用、副交感神経は心機能抑制作用)とホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン、アセチルコリンなど)によって調節され、その働きを変化させているのです。
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結局! 薬局! 花野井薬局!
[精神活動時の心拍コントロール] 大脳からの指令は間脳(視床下部)を通って自律神経(交感神経と副交感神経)によって心臓に伝わり、心拍の強さと速さをコントロールしています。
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