なにをいまさら、されど『心臓病』(14)
僧帽弁狭窄症 僧帽弁閉鎖不全症
<僧帽弁狭窄症> | |
僧帽弁狭窄症は左心房と左心室の間の僧帽弁が硬くなり、その開閉が十分でない状態をいいます。 . そのため、この部分での血液の流れが悪くなり、僧帽弁より上の左心房や肺循環系に血液が滞り、左心房や肺静脈の圧が高まって肺に負担がかかります。(強い息切れや呼吸困難) . . 病状が進行すると不整脈や心不全、さらには脳卒中を起こします。 (僧帽弁狭窄症により左心房のうっ帯が増し、血流が悪くなると左心房内に血塊ができやすくなります。 この血塊が左心房内の壁からはがれて流れ出し、脳の血管につまると脳卒中を引き起こします。-脳塞栓)
もちろん、脳以外の腎などの血管にも血塊が流れ出して梗塞を起こすこともあります。 治療法は心不全、不整脈、血栓の防止などに対しては薬剤の服用や生活上の注意が必要となりますが、重症の場合は早い時期に外科的治療を行う必要があります。 |
<僧帽弁閉鎖不全症> | |
僧帽弁や僧帽弁の支持組織である腱索、乳頭筋の障害によって僧帽弁が閉じなくなり、左心室が収縮するときに血液が左心房に逆流するのが僧帽弁閉鎖不全症です。 . その結果、左心室から全身に拍出する血液の量は減少します。 左心室から全身に送る1回の血液の量が少なければその分を補うために心臓は拍動の回数を増やし、さらに収縮力も増やさなければなりません。
このように僧帽弁閉鎖不全があると心臓の働きの効率が悪くなり、その分心臓に多くの負担がかかることになります。 重症の僧帽弁閉鎖不全症は早急に人工弁置換術の必要があります。
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