なにをいまさら、されど 「糖尿病」⑮
2型糖尿病治療薬(インスリンを除く)
1.インスリン分泌促進剤
イ.スルホニル尿素(SU)剤
オイグルコン、ダオニ-ル、グリミクロン、アマリ-ルなど
食前または食後に服用
ロ.速効型インスリン分泌促進剤(グリニド系剤)
スタ-シス、ファスティック、グルファストなど
食直前服用
2.食後高血糖の改善
αグルコシダ-ゼ(α-Gl)阻害剤
グルコバイ、ベイスン、セイブルなど
食直前服用
3.インスリン抵抗性の改善
イ.ビグアナイド(BG)剤
メトグルコ、ジベトスなど
食後服用
ロ.チアゾリジン系薬剤
アクトスなど
朝食前または朝食後服用
4.インクレチン作用の増強
イ.ジペプチジルペプチダ-ゼ-4(DDP-4)阻害剤
グラクティブ、、ジャヌビア、ネシーナ、エクア、トラゼンタ、テネリアなど
1日1回いつ服用してもよい
ロ.グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動剤
ビクトーザ
1日1回朝または夕に皮下注射
ハ.グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動剤
バイエッタ
1日2回朝夕食前に皮下注射
5.グルコース再吸収抑制作用
SGLT2阻害剤
ルセフィ、スーグラ、ジャディアンス、フォシーガ、デベルザ、アプルウェイ、カナグル
1日1回朝食前または朝食後に服用
〔インスリン不足時の糖代謝〕
お忙しいところ、長々とおつきあいいただきましてありがとうございました。 このお話が人間さまにとって糖尿病を理解するうえで少しでも参考になれば、私ブドウ糖は幸いに思います。
最後に人間さまのご健康とご繁栄をお祈り申し上げましてペンを置かせていただきます。
また、お会いできる日を楽しみにしております。
敬具
本編は柏市薬剤師会誌「かぷせる」に投稿したものを要約加筆改訂して掲載。
【参考資料】
1.「薬剤師のための臨床検査の手引き」(社)日本薬剤師会,昭和63
2.鈴木弘文,「病院の検査早わかりブック」オーイズミ,1988
3.安藤幸夫ら,「検査の手引」小学館,1990
4.斎藤 馨ら,「病院の検査がわかる本」講談社,1989
5.安田和人,「検査結果なんでも早わかり」主婦の友社,平成2
6.安田和人,「検査のすべて」主婦の友,平成2
7.高田明和,「血液の不思議」講談社,1990
8.NHK取材班「驚異の小宇宙・人体 3 消化吸収の妙(胃・腸)」日本放送出版協会,1989
9.NHK取材班「驚異の小宇宙・人体 4 壮大な化学工場(肝臓)」日本放送出版協会,1990
10.Julian Davies & Barbara Shaffer Littlewood
“Elementary Biochemistry”.1979 by Prentice-Hall
11.吉岡政七ら,「新生化学ガイドブック」南江堂,昭和58
12.小林 弘,「新生物Ⅰ」数研出版,昭和54
13.「家庭の健康と医学大百科」社会保険新報社,昭和63
14.「最新医学大事典」主婦と生活社,1987
15.「医薬情報担当者用語集」大阪医薬品協会,昭和57
16.薬学研究会,「薬物学演習」広川書店,昭和55
17.化学研究会,「生化学演習」広川書店,昭和56
18.「代謝マップ-経路と調整-」東京化学同人,1982
19.「肝臓病について」埼玉県医師会学術部,平成元年
20.「腎臓病について」埼玉県医師会学術部,平成元年
21.「糖尿病について」埼玉県医師会学術部,平成元年
21.「日本薬剤師会雑誌」(社)日本薬剤師会
22.龍原 徹、「ポケット医薬品集」白文社、2009
23.伊東 晃ら、「薬学領域の生化学 第2版」広川書店、平成25年
24.大野尚仁、笹津備規、「新しい微生物学」広川書店、平成23年
25.山口大学大学院、「膵β細胞に「優しい」糖尿病治療薬」
-インクレチンアナログおよびDPP4阻害薬への期待-
26.糖尿病
27.NHKキャラクター集より一部引用
28.坂井建雄,橋本尚詞,「ぜんぶわかる人体解剖図」成美堂出版,2011
-15-