なにをいまさら、されど「食中毒」(2)
主な病原微生物と細菌の増殖
化学性食中毒は季節とはあまり関係はありませんが、細菌性食中毒やウイルス性食中毒、それに 自然毒食中毒は季節と密接な関係があります。
なかでも細菌性食中毒を起こす細菌にとっては、高温多湿の気候は細菌が最も活発に活動できる絶好の季節で、栄養分や水分などの条件がそろえば1時間に2~3回分裂して子孫繁栄に励みます。
主な病原微生物
♯主な細菌
[G(+):グラム陽性 G(ー):グラム陰性]
胞子(芽胞)
たとえば、30分に1回分裂する1個の細菌は10時間後には約100万個の細菌に増殖することができるのです。
220個、約100万個になります。
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細菌の増殖
1個の細菌が分裂して2個になり、この新生された2個の細菌が次の分裂を始めるまでの時間を世代時間(Generation time)といいます。栄養や培養温度などの環境にもよりますが、通常、最適の条件下では、大腸菌などの普通の細菌の世代時間は20~30分、結核菌の世代時間は4~5時間といわれています。
たとえば世代時間が20分の細菌 a個 は24時間後には理論上 a×272 個 まで増殖するはずです。しかし実際には培地の栄養不足や有害な代謝産物の蓄積などによる環境条件の悪化により、分裂速度が鈍るとともに死滅菌も増加するため、
培地1ml中の生菌数は 多くても 1~5×108 個程度です。
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