痛風、高尿酸血症の新たなしくみに基づく予防法や治療薬の開発に期待!!!
痛風(Gout)は関節に針状結晶の尿酸(UA:uric acid)または尿酸塩(大部分が ナトリウム 塩)が溜まる病気です。そして、尿酸は核酸などからつくられます。
核酸は細胞の核に含まれるDNA(Deoxyribonucleic acid)と主に細胞質に含まれるRNA(Ribonucleic acid)とから構成されています。
DNAは染色体を構築し、遺伝情報を伝えたり、たんぱく合成の際にはアミノ酸の配列順序の指令を出し、
一方のRNAは、主に細胞質の中にあり、染色体上のDNAの情報を写し取ったり(m-RNA)、アミノ酸を運搬したり(t-RNA)、たんぱく合成の工場(r-RNA)になったりします。
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[たんぱく合成]
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痛風の痛みのもとになる尿酸は、核酸やATP(Adenosine Triphosphate= 細胞内で必要なエネルギーの主要な供給源)などの構成成分であるプリン塩基(purine base:アデニン、グアニン)の最終代謝産物です。そして、尿酸は肝臓や骨髄、筋肉などで産生され、腎臓から尿とともに、また、腸管からも排泄されます。
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[核酸の代謝]
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痛風を引き起こす高尿酸血症はこれまで、腎臓からの尿酸排泄機能が低下するタイプと体内で尿酸が過剰に生産されるタイプとが知られていました。が、
小腸など腸管からの排泄機能が低下すると尿酸が体内に溜まるという重要な第3のタイプがあることがわかりました。
「とうやく396号(2013年1月号)学術欄」にリンク
東京薬科大学などの研究チームが
英科学誌「Nature Communications」2012年4月3日号
に発表。
尿酸は、ほとんどが腎臓と腸管から体外に排泄されます。その腸管では1つの遺伝子(ABCG2)の働きをなくすと、尿酸の排泄量が低下し、体内に溜ります。そのため、血中尿酸値が高くなるので痛風の発症に大きな影響を及ぼします。
この第3のタイプの高尿酸血症を引き起こすメカニズムの発見により、新たな視点からの予防法や治療薬の開発が大いに期待される、といわれています。
高尿酸血症や痛風がなりやすい遺伝体質によって発病する場合は、予防に対する的確な手段はありません。しかし、高尿酸血症や痛風は食生活などの環境要因によっても発病するので、予防には規則正しい食生活と適度な運動、それに上手なストレス解消も重要なポイントです。日頃から積極的に体を動かし、リラックスできる環境をつくるよう心がけましょう。
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詳しくは花野井薬局健康コラム“なにをいまさら、されど「痛風」”をご覧ください。
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