こんにちは。

 地球温暖化のせいでしょうか。

 日本でも、かたや「線状降水帯」による記録的豪雨、かたや真夏日や猛暑日が続く梅雨の中休み。

 自然の猛威。

 そういえば、気温が上がると褐色脂肪細胞の働きが低下し、糖尿病 の発症率が上昇するという研究結果が発表されています。

 

”糖尿病と血糖調節ホルモン”についてチョコット。

  

 糖尿病は,脂質異常症高血圧症とともにメタボリックシンドローム  (Metabolic Syndrome 内臓脂肪症候群)の一要因として注目されています。

 

 糖尿病(Diabetes Mellitus=DM)は何らかの原因でインスリンが欠乏したり、血糖上昇ホルモンの過剰分泌により血糖値が正常範囲を逸脱して上昇した結果、腎臓が余分のブドウ糖を尿中に排泄する病気です。

 

 ところで、血液中にはいつでも一定量のブドウ糖(100mg/dl=0.1%前後)が含まれています。そして、
ブドウ糖は組織や器官の各細胞に運ばれ、そこで代謝されてエネルギーを産生します。

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ブドウ糖

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エネルギー発生のしくみ

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 エネルギーを出すためにブドウ糖が消費されたり、肝臓や筋肉でブドウ糖からグリコーゲンへの生成が進むと、血液中のブドウ糖(血糖)は低下します。(Hypoglycemia)

 逆に小腸での糖の吸収が活発に行なわれたり、グリコーゲンの糖化(Glycogenolysis)や 肝臓でのアミノ酸そのほかからの糖新生(Glyconeogenesis)が さかんになると血糖は上昇します。(Hyperglycemia)

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栄養素と呼吸.

エネルギー発生メカニズム(呼吸バージョン)

[エネルギー(ATP)産出]

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血糖値が0.17%(170mg/dl)を超えると尿に糖(Glycosuria)が現われます。

血液中のブドウ糖は正常の場合ほぼ一定に保たれていますが、これは血糖調節ホルモンなどの働きによるものです。

 

① 高血糖の場合

  血糖が増加すると直接あるいは間接に間脳で感知します。


間脳は延髄にある糖中枢を刺激し、迷走神経(副交感神経)を経由して膵臓のランゲルハンス島のβ細胞に作用、そこからインスリンを分泌させます。

  インスリンは細胞におけるブドウ糖の消費(ATP産生)と肝臓や筋肉でのブドウ糖からグリコーゲンの生成を促進することにより血糖を減少させます。

.膵臓の組織(小)[ランゲルハンス島]

 

 

② 低血糖の場合

  過度の運動や飢餓状態が続き血糖が極端に減少すると、顔面の毛細血管が収縮して顔面蒼白、頻脈や瞳孔散大のような症状が現われます。

  これは低血糖を間脳を通じて糖中枢が感じとり、交感神経に興奮が伝わり副腎髄質を刺激し、アドレナリンを分泌させたために起こったものです。

  アドレナリンは肝臓や筋肉に作用し、貯蔵されているグリコーゲンをブドウ糖に変えます。

  そのため血糖は増加します。 

  このときアドレナリンは脳下垂体をも同時に刺激するので、脳下垂体前葉から副腎皮質刺激ホルモンが分泌されます。

 そして副腎皮質から糖質コルチコイドの分泌が起こり、グリコーゲンの糖化やアミノ酸そのほかからの糖新生が促進されて血糖はさらに増加します。 

  このほか血糖を上昇させるものとして膵臓のランゲルハンス島のα細胞からのグルカゴン、脳下垂体前葉で作られている成長ホルモン、甲状腺からのチロキシンがあります。

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血糖の調整

[血糖の調節 その1]

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➂ その他の血糖調節

 

Ⅰ. DPP-4阻害薬

 その他の血糖を調節するホルモンとしてインクレチン (Incretin 食事摂取後に消化管の特定の細胞から分泌されるホルモンの総称)が知られています。

 食後、主に小腸上部(空腸)のK細胞がブドウ糖に直接刺激されるとGIP(Gastric Inhibitory Polypeptide)ホルモンが、主に小腸下部のL細胞が食物摂取の際の神経刺激あるいはブドウ糖に直接刺激されるとGLP-1(Glucagon-Like Peptide-1)ホルモンが分泌されます。

インクレチンは血糖に応じて、とくに高血糖時に、膵臓ランゲルハンス島のβ細胞からのインスリンの分泌を促進し、α細胞からのグルカゴン放出を抑制して血糖を下げ、血糖をコントロールするはたらきをします。

 しかし、インクレチンは小腸粘膜上皮細胞やリンパ球などの細胞表面あるいは血液中に広く存在している分解酵素のDPP-4(Dipeptidyl Peptidase-4)により速やかに不活性化されてしまいます。

 

 これらのことから、インクレチンを不活性化するDPP-4を阻害すれば、インクレチンの作用により、安定した血糖を保つことができます。

 インクレチンを不活性化するDPP-4を阻害し、インクレチンの濃度を上昇させる薬剤、つまり食事に関係なく服用しても、食後に高血糖や低血糖になりにくく、また体重増加につながる空腹感などの副作用も少ないとされ、一日中血糖をコントロ-ルすることができる糖尿病治療薬があります。

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血糖調節(高血糖の場合)600

[血糖の調節 その2] (とくに高血糖のとき)

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Ⅱ. SGLT2阻害薬

 

  また、新しいタイプの血糖を調節する糖尿病治療薬も開発されました。

 

  腎臓は尿をつくる臓器ですが、腎臓で最初につくられる原尿にはブドウ糖やアミノ酸など、ヒトが必要とする栄養分がたくさん含まれています。

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腎臓ネフロンネフロン=腎小体(糸球体+ボーマンのう)+尿細管

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.原尿に含まれているこれらの栄養分や水分は、尿細管を通って腎盂にたどりつくまでに毛細血管内に再び吸収され(再吸収)、老廃物(尿素など)の溶け込んだ残りの水分が尿として輸尿管、膀胱を経て体外に排泄されます。

 

近位遠位尿細管[再吸収]

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  尿からはブドウ糖は検出されないのが普通ですが、糖尿病の人では血液中のブドウ糖濃度が高すぎるため、原尿に含まれるブドウ糖も多くなります。

 そのため、ブドウ糖の再吸収を完全に行なうことができません。その結果として、尿からブドウ糖が検出されるようになるのです。(血糖値170mg/dℓ以上…..糖尿)

 

 血液のブドウ糖濃度が高いと糖毒性として腎症や網膜症などの合併症を引き起こすことがあるので、糖尿病の人はどうしても「血糖値を下げる」必要があります。

 

  「血糖を下げる」にはインスリン導入もしくはインスリンのはたらきを強めたり、ブドウ糖の腸管からの吸収を抑えたり、運動によりブドウ糖の消費を促進したりするのが一般的です。
腎臓におけるブドウ糖の再吸収はそのほとんどが近位尿細管で行なわれます。
この再吸収にはSGLT2(Sodium Glucose Transporter)と呼ばれるたんぱく質の輸送体がはたらいて、原尿に含まれているブドウ糖を血液中に運び入れます。

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 (糖の再吸収とSGLT2阻害薬服用)  

SGLT2  [血糖の調節 その3]

     

 

 新しいタイプの糖尿病治療薬は、ブドウ糖の吸収にかかわるこのSGLT2を阻害することにより、原尿中のブドウ糖が血液中に再吸収されるのを抑制します。

 

そして、血液中の過剰なブドウ糖を尿とともに体外に排泄させることにより、「血糖を下げる」はたらをするのです。

 

このような、新しいタイプの糖尿病治療薬にも

 

 1.浸透圧利尿作用がはたらいて、頻尿多尿がみられることがあります。

 

 2.尿中へのブドウ糖排泄促進作用により、尿路感染症性器感染症が発症するリスクがあります。

 

 3.低血糖症状が認められることがあります。

                            などのため、

 

 服用に際しては、新薬治療メカニズムの十分なご理解とともに、医師、薬剤師の指示に従いましょう。

 

糖尿病の人の日常生活上の注意

[日常生活]

 

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~この度!地下足袋!リンクの旅へどうぞ~

詳しくは、花野井薬局 健康コラム

なにをいまさら、されど『糖尿病』 を

 ご覧ください。
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