こんにちは。
厳しい残暑から 急に気温が下がり、短い秋が一気に過ぎ、
いま、冬の気配が漂っています。
温度の急激な変化は紅葉にも影響を与え、さぞかし、
紅葉は濃く美しく鮮やかに色づくことでしょう。♪
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さて、
『蓼食う虫も好き好き』
(人の好みはさまざまであるということ)
この”ことわざ”はお聞きしたことがあるかと思いますが、
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人間、人それぞれに“個性”というものがあり(十人十色)、
また、人それぞれに”好み”というものがあります(割れ鍋に綴じ蓋)。
『風変わりな人』、『変わった人』を好む方も当然いるわけで、
そのような人をよく『蓼』に見立てます。
そんな立場に立たされるのが
『蓼』ですが、
実はこれ、刺身の”つま”などに用いる赤褐色の苦味と辛みのある植物です。
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名前:柳蓼
学名:Persicaria hydropiper
タデ科:Polygonaceae
和名:マタデ、ホンタデ
“ヤナギタデ” (Wikiより)
このヤナギタデを、葉や茎の部分が苦く、そのうえに辛いにもかかわらず、
それでも好んで食べる虫がいるそうです。
そこから来たのが
『蓼食う虫も好き好き』
また、
この蓼にとてもよく似た植物があります。
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名前:大犬蓼
学名:Persicaria lapathifolia
タデ科:Polygonaceae
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こちらはオオイヌタデといいます。
虫の大好きな意中の蓼を「本蓼(ほんたで)」、
区別するために、
オオイヌタデは虫の好みでない平凡な蓼なので
「凡篤蓼(ボントクタデ)」といわれます。
オオイヌタデはよく見かけますが
幼少のころはこの茎の部分で
お互い引っ張りっこをして切れた方が負け
という遊びをしていました。
さらに、
オオイヌタデにも似た植物オオバコがあります。
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名前:大葉子(車前草)
学名:Plantago asiatica
オオバコ科: Plantaginaceae
薬効:鎮咳、健胃、強壮剤、むくみの利尿などに
このオオバコでも草茎相撲をとった思い出があります。
さて、ヤナギタデのお話に戻りますが、
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ヤナギタデは苦味や辛味がお料理の薬味となり
「タデ酢」など、魚の調理で 臭みを消すのに使われます。
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さらに、ヤナギタデには抗菌作用もあります。
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ヤナギタデは平安時代から使われてきた香辛野菜なのだそうです。
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刺身には甲州ぶどうからつくられた白ワインがよく合います。
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花野井薬局